井上経営研究所は、中小零細企業の再生・再建から健全企業化、さらに長寿幸せ企業への道をお手伝いする経営コンサルタント事務所です。



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井上経営研究所

シリーズ「経営再建講座」
@再建に成功する会社、失敗する会社


 近年、世相を反映して地方都市でも書店には数多くの中小企業経営者向けの倒産回避や経営再建の書籍が並んでいます。このこと自体は非常に喜ばしいことだと思います。というのは私が倒産を選択せざるを得なかった頃、この種の書籍を探し出すことは非常に難しいものでした。この種の書籍は地方都市の書店の片隅に数冊あるかどうかのものでしたから、私の場合は個人破産に関する本を購入したくらいです。これらの本を数冊読まれれば実際に資金繰り問題を解決できる中小企業があるでしょう。

 しかし、残念なことにタイトルは「経営再建」であっても中身のほとんどは「金融対策」と「経費削減対策」です。たとえば、「金融対策」がうまくいって返済額が減り資金繰りが楽になってもその状態が維持できるのは長くても2〜3年の話です。「経費対策」で10%経費削減しても、縮んだ胃袋と同じで必ず売上がダウンして削減した経費をまかなえなくなります。その結果、早ければ半年、遅くとも2〜3年の内にほとんどの中小企業は以前よりさらに厳しい経営危機に陥ります。

 この2つの対策は経営再建上最重要項目であることは間違いありませんが、「必要条件」であっても「必要十分条件」ではありませんし、本質的には「個人のお金を会社に投入すること」とあまり変りありません。
 「資金繰り(金融)対策」は経営再建を実行する期間に資金繰りにエネルギーをとられないためにとる措置だとまで言っても過言ではないでしょう。

 私の「再建プログラム」のスキームは以下の5つの柱が中心となっています。

@緊急資金繰り対策
「再建プログラム」実行期間に資金繰りで奔走することがないように90日〜180日程度の資金繰り問題を解消しておきます。追加的に運転資金を導入するのはこの期間のみです。

A資産・負債対策
今ある資産・負債から1円でも多くの現金を生み出す作業です。経営危機に陥った中小企業経営者のほとんどの方はこれをやらないで外部から資金を導入することばかりに腐心しています。私が「初回問診」以降の診断を現場重視するのはこれらを財務諸表で発見するのは容易でないからです。経営者や社員の方々は毎日それらを目にしていますがすぐそばに現金に変えられる物があることにまったく気づかれていません。

B経費対策
私に依頼されるすべての中小企業経営者の方は必ず既に「雑巾は絞りきってもう経費は減らせない」とおっしゃられますが、私から見るとほとんどのケースは「経費節約」であって、「経費削減」ではありません。@の段階で「日繰り資金繰り表」を経営者自らが私と一緒になって作成してみますと、「この経費は何だ?」「こんなの未だ使っているのか」というものが驚くほど出てきます。

C利益を伴った売上対策
安く売って売上を造るのは一番簡単なことです。しかし安く売って設けるのは一番難しいことなのです。そこには「安く売るしくみ」が必要になるからです。
「利益を伴った売上対策」再建対策の上でもっとも重要な柱です。ほとんどの「経営再建」の書籍やセミナーで経営コンサルタントと称される方はではこの肝心なところについてほとんど触れていません。いや避けているといってもいいかもしれません。なぜなら、彼らの多くは経営者の経験がない学者や税理士やサラリーマンであったからです。

 
未来事業株式会社の吉岡先生が
「『経営をしたことがない人が経営を語らんでくれ』
『倒産をしたことがない人が倒産をしゃべらんでくれ、それは罪悪である』
なぜなら、現象はわかっても"経営者のこころ""経営者の気持ち"は分からないからである。この根本的なことが理解できずに、"どうしたらよいか"を思い悩んでいる経営者に適切で役に立つ指導は出来ないと思う。
私は"経営は経験の科学"であると信じている」

と喝破されていますが、まさに同感です。
 
 私に依頼される中小企業は、販促などにこれ以上経費をかけられないし、ましてや新規に投資する資金なんてあるはずがありません。しかしながら、ないないづくしのあなたの会社が利益を伴った売上をあげる方法は「頑張る」ことではありません。

 「商いの本質」「購買の心理"人はなぜ物を買うのか"」を理解し、そのために「道具」をどううまく使うか「脳みそに汗をかく」ことなのです。
 私のアドバイスする利益を伴った売上対策は即効果は出ません。そのために「再建プログラム」を組むのですから・・・。
 このデフレ下でも一部の中小企業は非常に元気です。彼らは決して自らの商品・技術・サービスを安売りしません。

 ホームページ上ではこれ以上のことは書きません。「なぜこれ以上書かないか」は「再建プログラム」を実行された私のクライアントの方々は簡単に理解できます。

 私が和歌山県の南部の田舎在住というハンデを負いながら、ホームページのみで全国の多くのクライアント様からご依頼があるのも、私自身この対策を実践しているからです。

 しかし、「利益を伴う売上対策(新販促システム)のヒントを以下に記して置きますので「脳みそにいっぱい汗をかいて」みてください。

●「商いの原点は」
不便を解消すること

●購買の心理
1.希少性(独自性・ブランド性)
2.権威
3.他人の行動
4.返報性の原理と心理的リアクタンス
5.コントラストの原理

●価値に納得するからコトを買う
その価値を伝える努力としての「道具」は時代とともに急激に変化する

D金融対策
@の資金繰り対策と密接に関係してきますが、Cの対策の効果が出るまではある程度の期間が必要です。このため「再建計画書」を作成して金融機関等への協力を取り付けます。但し、「金融対策」は「再建計画書」の5本柱一つであり、「再建計画書」は経営者自身と社員の「再建宣言」という「血判状」でなければなりません。

 私は「再建の魔術師」でも「再建の神様」でもありません。全ての危機に貧した中小企業を救えるなどということは間違っても申し上げられません。事実、ご相談に頂く中小企業の3割程度の経営者には「私の力ではあなたの会社を再建させることは出来ません」と人生の再出発のための『最良の倒産』をアドバイスさせて頂いているのが現実です。

 再建できるかどうかのポイントは
1、営業利益が出ているか、または出る見込みがあるか
2、他社が真似しにくい商品力・技術力・販売ノウハウ【コア・コンピタンス】があるかどうか
3、経営者が現状を認識し、行動力があるかどうか、また家族や社員の協力が得られるかどうか
です。

 私のアドバイスする作業や行動は経営者がやりたくないことがほとんどです。そのため、緊急資金繰り対策や金融対策がうまくいくと安心してしまい、本当の意味の再建対策行動を起こさないで安心してしまわれる経営者も、お引き受けしたクライアント様の中で3割くらいおられます。同じ頃「再建プログラム」に着手したある2企業が、1社は「再建プログラム」が終了し本当の意味の再建期間に入って「利益を伴った売上対策」を次々と実行に移されているのに、もう1社はあいも変らず「資金繰り対策」に始終しています。
 この違いはひとえに経営者の行動力によるものだと断言できます。

 「再建プログラム」を終えられたクライアント様の本当の意味の「再建期間」はこの後の2〜3年間です。私は「俯瞰塾」などで定期的にクライアント様にアドバイスを差し上げ、正常企業から健全・優良企業の仲間入りをされるのをお手伝いさせて頂き、経営者やご家族の「心からの笑顔」を拝見させていただくのが何よりの喜びです。

 ●あなたの会社に次のような兆候が見られる場合、放って置けば最悪の事態の陥る可能性があります

  ●急激に売上が減少している
  ●多額の損失を計上した
  ●2期連続で赤字を出した
  ●減価償却をしなかった
  ●財務諸表を粉飾した
  ●取引先から取引を拒絶された
  ●借入金が月商の3ヶ月を超えた
  ●売上対純金利負担率が3%を越えた
  ●資金調達が困難になってきた
  ●借入金返済を約定通り出来なくなった
  ●個人の保険や貯金を解約して、会社の資金繰りに当てた
  ●友人や親戚に借入や保証人の依頼をした
  ●取引先に支払いの繰り延べや手形のジャンプを依頼した
  ●債務超過に陥った
  ●「倒産」という言葉が気に掛かるようになった
  


   中小企業の会社再建の第一歩は
当面の資金繰りの解消から・・

シリーズ『経営再建講座』 since2002/10/01
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 @再建に成功する会社、失敗する会社  D金融対策
 A再建計画書  E利益を伴う売上対策
 B資産・負債対策 【終章】経営再建の現場から
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  あなたは「負の連鎖」の道の迷いこんでいませんか?
 資金繰りで眠れない夜が続く毎日…. 倒産・債務超過・廃業・再建などの経営危機に瀕していることを悟られないために相談する相手もなく一人で苦しんでいるあなた・・・
本当にこの道でいいのですか? 今一度、立ち止まって、一緒に新しい道を探してみませんか?
 
 資金繰りに悩みぬき、 個人の貯金や保険を解約して会社に入れようとしている方! ノンバンクや街金融を利用しようとされている方! この行動が倒産への「最終警告」サインです!

 金融機関からの運転資金や経営者の個人資金など社外からの資金を使わなければ、資金繰りを解消できないということは何を意味するのでしょうか?  それは、「経営そのもので必要な資金を生み出せない」ことを意味します。つまり、この段階でやらなければならないことは、外部資金の導入ではなく、経営の再点検「経営再建」「事業再生」なのです。

 追いつめられたとき、人は孤独で本当に弱いものです。私も例外ではありませんでした。不安と恐怖、屈辱感と罪悪感…。
 「倒産」しか選択肢がなくなったとき、「自殺」や「夜逃げ」などの言葉が頭をよぎらない人はいません。 会社はあきらめることができても、道義的責任を果たしたい、責任感がある人なら必ずこう思います。

 しかし、相談する人もなく「倒産」の実態についても何も知りません。  「倒産」に至った場合経営者はまったく無力です。まるで犯罪者のように扱われ、道義的責任を痛いほど感じているのに今はまったくの無力でひたすら頭を下げることしかできない自分を責め、自らを追いつめてしまうのです。こうした不幸は、「倒産」に対する幻想と知識のなさにあります。それよりもあなたがあなたの周りの財産よりも大切な「愛」の存在に気いていない事にあります。

 けっして一人で悩まないで下さい! あなたの周りにはあなたを心から愛してくれる奥さん、子供たち、お孫さん、ご両親がいます。彼らが一番望んでいることは会社の存続ではありません。あなたを中心とした家族の平穏と幸せです。

 自殺や逃避で道義的責任を果たすことはできません。あなた一人で責任をとったつもりでも、債権者に責任をとったことにはなりませんし、家族への責任を果たしたことにはなりません。
 道義的責任はどんなに時間が掛かろうとも、あなたが家族と平和な生活を取り戻した後でしか果たせないのです。自らの家族を守るために行動できないものが社員や世の中の為に行動できるはずがありません。 他人の目を一切気にすることなくひたすら家族を愛することのできる人になってください。形のある富を無くしても決して「心の富」を失わないでください。

 私自身の体験から断言できます。「心の富」を無くさない限り必ず再起のチャンスがあります。  あなたが本気で、今の経営危機から脱却するばかりでなく、正常企業から優良企業へ到達するための厳しい航海に乗り出す気概があれば、その困難な航海に、私も本気で力ををお貸ししましょう!
 私自身も倒産経験者です。
追い詰められた経営者の心がわかる診断を心がけています。
 

 再建に「魔法の杖」はありません。少なくとも私は持ち合わせていません。
 私の元で、再建から優良企業の道を歩んでおられる経営者の皆様のすべてが再建対策とは優良企業対策とほとんど同じだという事を理解されています。

 
外科手術(会社分割やM&Aなど)や輸血(借り入れやリスケ)で一時的に危機から逃れても、短期間で経営危機に陥る企業が跡を絶ちません。少なくとも優良企業になることは出来ません。

  本当は、内科治療や体質改善が再建から優良企業の道の王道なのです。
  今ある売上で最大の利益やキャッシュフローを上げられるための「知識」を習得し、実践することにより、社内で当たり前に行われる「しくみ」という「知恵」に変えていくのです。

  残念ながら、経営危機におちいている中小・零細企業経営者はその「知識」を知らないか、「優先順位」をご存知ありません。

 売上さえ上がれば・・・
 借り入れさえ出来れば・・・

 こう考えているうちは永遠に経営危機から脱出することは出来ないばかりでなく、倒産という言葉も現実味を帯びてくるでしょう。私も仕方なく、パートナーの連携で、外科手術に頼ることがありますが、その目的は「時間」を稼ぐためです。
 健全企業になるまでの再建期間は3年以内(プログラムなど対策期間は3〜9ヶ月、赤字脱出は1年以内)でなければ、社員や家族も頑張りがききません。
 私のアドバイス(知識・技能の習得)は、はじめ少し戸惑いますがまじめに取り組めば誰でもできることばかりです。しかしそれらの「知識や技能』は「習慣」になるまでは面倒くさい、やりたくないことばかりです。簡単なことも継続することは非常に難しいのです。そのため、残念ながら、再建プログラム参加者の半数以上は脱落していきます。

 それから最後は、本当は一番大事なことで、最初に気づかなければならないことなのですが、経営者が「徳性」を取り戻すことです。
 残念なことですが、経営危機に瀕し、資金繰りに窮した経営者は、この「徳性」を失いかけて、正常な判断ができにくくなっています。私もそうでしたが、経営者は「会社を守る」ことだけに、周りから見れば狂ったようになってきます。まさに、「恒産なければ恒心なし」、「衣食足りて礼節を知る」「貧すれば鈍する」です。

 これら「徳性」「知識・技能」「習慣」をクリアーされた企業のみが短期間で危機脱出し、正常企業→健全企業→優良企業→『長寿幸せ企業』へと着実に歩めるのです。私がクライアント様と目指すのは単なる経営危機脱出ではなく、二度と資金繰り難などの経営危機に無縁の優良企業になり、「お客様、従業員、経営者のご家族など企業にかかわる全ての人が幸せになることが出来る『長寿幸せ会社』なることなのです。


 私がクライアント様と目指すのは単なる経営危機脱出ではなく、二度と資金繰り難などの経営危機に無縁の優良企業になり、「お客様、従業員、経営者のご家族など企業にかかわる全ての人が幸せになることが出来る『長寿幸せ会社』なることなのです。


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